田中角栄の自分史(時間は何よりも大切である編)
前回は、田中角栄の自分史シリーズの
「大蔵省での堂々たる演説」で
角栄がエリートたちに語った演説を紹介しました。
今回はその続編となる
「時間は何よりも大切である」
をお話ししていきます。
誰よりも忙しかった角栄が、
24時間という限りある時間をどのように
考えていたのかが分かると思います。
時間は何よりも大切である
四十七歳にして大蔵大臣から幹事長に
なった角栄。
今までも多忙であったが、
さらに忙しい生活を送ることになる。
側近も、角栄に体力があることを存分に
知っていたが、さすがに心配をした。
運転手を叱る
幹事長の激務を終えた後、帰りの送迎車が
少しでも遅れると、
「遅いなぁ。運転手の野郎、何をしているんだ。
ぶっ○してやる」
と、物騒な言葉を吐き、乱暴に扇子で扇ぐという。
側近は見ているだけで落ち着かなかったそうだ。
車に乗り込むと運転手を一喝し、浪曲を口ずさむ。
家に着くと、先ほど一喝した運転手と将棋盤を囲み
仲良く一局指す。
物事にこだわらない陽気な性格であった。
「分かった、分かった」
客の話を聞く時は、途中から
「分かった、分かった」
と言い、客の言いたいことを指摘してしまうので
「分かったの角さん」
と呼ばれていた。
客からすると、最初は本当に分かっているのか
不安であったが、角栄は完璧に理解していたようだ。
話を最後まで聞かずとも、話の肝が分かり、
すぐに「できる」「できない」を判断する
スピードは相当なものであった。
圧倒的な知識の量と頭のキレを例えて、
「コンピュータ付きブルドーザー」
とも呼ばれていた。
長女眞紀子へのプレゼントは決まって「○○」
「人生は限られている。
瞬きをしている間に、時は過ぎてしまう。」
という思いを込めて、
長女眞紀子へのプレゼントは必ず時計であった。
時間は限りがある。すぐに過ぎ去ってしまう。
今回取り上げた話はすべて「時間」を
大切にしているエピソードでした。
誰よりも多忙で
誰よりも仕事が多かった角栄が、
圧倒的な成果を生み出せたのは
「時間」を大切にしていたからでした。
何かを成し遂げる人というのは総じて
時間を一番大切にしているようです。
あなたの時間は、
無駄に過ぎ去ってはいませんか?