臆病者とヒーローの違い

今日は9月11日。

東日本大震災から3年半が経過した。

と新聞やニュースでは大きく取り上げられるが、
私の中で大きな事件と言えば、
アメリカ同時多発テロ事件だ。

2001年9月11日に起きたことなので、
13年経過しているのである。

あのときはあんなに衝撃的だったことが
13年という年月を経て風化してきているのでは
ないだろうか。

もう一度あの光景を思い出す機会にしていただきたい。

臆病者と思っていたヤツが一番のヒーローだった

男四人旅を何回してきただろうか。

四人揃ってみな変わり者であるが、
その中でも一風変わり者であるヤツがいた。

そいつは、
飛行機に乗る時や
バンジージャンプをするとき、
海に行く時、
ドライブに行く時でさえも

遺書を書いてから旅に出るというヤツだった。

「なんでそんなに心配症なんだ」
「この臆病者が」
「チキン野郎」

と、旅に出るたび、仲間に馬鹿にされていた。

とある旅の前日も、彼は遺書を書いてから
家を出てきた。

旅先の道路脇を四人で歩きながら
他愛もない話をする。

「おい、お前今回も書いてきたのか?」

「もちろんさ」

「なんでそんなに臆病なんだ。
死ぬことがそんなに怖いのか?」

という話をしていた矢先。--

小さな子供が道路に飛び出してしまうのが
見えた。

振り返ると、猛スピードでバスが走ってくる。

旅の男たちは
あまりに突然の出来事に脳の処理が
追いついていないが

ただ一人だけ反射的に道路に出た男がいた。

そう、前日にも遺書を書いてきた男である。

彼の咄嗟の判断により、子供は傷一つ
付かずに助かった。

ーーあのまま、全員固まっていたら・・・-ー

なぜ臆病者の彼が咄嗟に動けたのか?

 

 

 

 

そう、彼は死の準備が出来ていたから。

他の三人は、
まさか今日死ぬとは思っていなかったので
動けなかった。

死への準備が出来ていないとも言えるだろう。

臆病者と言われる彼は、
いつ死んでも良いように準備をし、
自分の危険もかえりみず他人を助けられる
真のヒーローであったのだ。

彼は時々遺書を書きながら、
今日も最高の一日を過ごしている。

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